おきらく・ごくらく日記

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仮想通貨のビットコインが分裂したというニュースを見て

このところ仮想通貨に関するニュースを見かけるようになったので、昨晩、仮想通貨について個人的に思ったことを記事として上げました。
ken-s.hateblo.jp

その記事をアップした数時間後に、新しいニュースが上がってきました。

仮想通貨のビットコインが昨夜未明に分裂して、新通貨「ビットコインキャッシュ(BCC)」が誕生したというニュースです。
www.nikkei.com

記事によると、ビットコインの取引が急増し、取引確定に時間がかかっていたそうで、その処理容量の引き上げの手法を巡って、複数の業者同士が対立していたところ、昨晩、中国の一部事業者が新通貨を作ったということらしいです。

この記事を現実の日本の通貨に例えると、これまでに使っていたお札が、一斉に新札に切り替わったというレベルの話ではありません。

日本円という通貨単位の代わりに、新しくネオ日本円(※名前はあくまで例えです)を作ります。
日本国内での通貨単位が、日本円と、ネオ日本円の2つになりますというような感じの内容のようです。

しかも、日本国内で、お店によっては日本円を使えて、ネオ日本円は使えませんが、別のお店では日本円が使えなくて、ネオ日本円しか使えなくなりますという感じのお話。

こういうニュースを見ると、ますます昨日の記事に書いたように、仮想通貨に対して怪しさだけが先行してしまうような気がしてしまいます。



なぜ、取引に時間がかかってしまうのか、さらには処理容量に関係が出て来るのかというと、仮想通貨の仕組みに問題がありそうな感じです。

ビットコインのような仮想通貨は、取引履歴を複数のコンピューターが記録するブロックチェーン(分散台帳)という仕組みで管理されているそうです。

取引履歴を全て記録して、複数のコンピュータで保持しているので、例えば取引記録をしている1台のコンピュータの情報をハッキングなどで書き換えられたとしても、他のコンピュータの記録と照会すれば、それが正しい情報かどうか判定できるということのようです。

この結果、通貨の流れでインチキをできないというので、システムとして信用できるものになっているということです。

通貨の取引をいちいち全て記録していて、それが正しいものかどうかをチェックするところで、多くの人がビットコインを利用して取引履歴が増え、その結果、記録の照会に時間がかかってしまうということのようです。

実際のお札などの場合は、お札を受け渡すだけで、お金の授受は完了するのですが、仮想通貨の場合は、そういう時間のかかる処理が必要になるというところで、使い勝手が果たしてどうなのかなぁと思ってしまいます。
実際のお札では遠くの人との金銭のやり取りに時間がかかってしまうので、そういう点では仮想通貨の方が便利かもしれませんが、普段の生活においては、金銭のやり取りは面と向かって行う方が多いと思うので、仮想通貨では不便なのではないでしょうか。

で、決済の高速化のための方法について、ビットコインの事業者が処理方法を検討していたそうです。
その処理方法で事業者同士が対立をし、その対立が表面化した結果、元のビットコインと、新たにできたビットコインキャッシュの2つの通貨に分裂してしまったということらしいです。

この分裂騒動に先んじて、ビットコインの取引所では、取引履歴の消失など不測の事態を避けるために入出金を一時停止していたそうで・・・

こうなってくると、稼動しているシステムとして信用されていることが、仮想通貨の価値であるとするならば、その信用の元となるシステムがこんなに不安定な状態となると、仮想通貨の価値も推して知るべしということになるのではないかなぁと。

今回は仮想通貨の最大手ビットコインのみが影響を受けるニュースでしたが、今後他の仮想通貨も同じような仕組みを取っていると思うので、取引量が増大することでおそらく同様の問題というのは発生してくると思います。

そうなると、通貨としての安定を見込んで、流通量の多い大手仮想通貨を選べば、今回のビットコインのように取引量が増えた後の処理に時間がかかり、その処理を高速化するための対応方法で事業者間の分裂&新通貨が発生するかもしれないリスクが出てきます。
かといって、取引量の少ない仮想通貨を選ぶと、その仮想通貨を商品やサービスの支払いに使う事が出来なかったりします。

使いたい時に使えない、最大手を選んでも安心できないというのは、仮想通貨を通貨と呼ぶには少々不安定な感じですね。

仮想通貨が、リアルの通貨と同じぐらいの信用や信頼を得るには、まだまだ沢山のハードルを超えないと行けないような感じですね。

ただ、現状での仕組みを考えると、仮想通貨にはリアルの通貨のような使われ方をするというのは、少々難しいのではないかなぁと。

あと、昨日は特に疑問として上げておりませんでしたが、実際の取引の際に、取引履歴を照会するのには恐らくネット回線が必要になると思うのですが、そういったインフラが繋がらないところ、スマートフォンなどの電波が届かないところでの取引は、どうなっているのかなぁというのも、ちょっと気になってしまいました。

仮想通貨は多くの人が高騰するだろうという思い込みだけで売買される、投機対象で終わってしまうのではないかなぁと。
そして、仮想通貨に対して、多くの人たちの興味が失われて売買されなくなった先には、何の価値もないただのデジタルデータになってしまうのではないかなぁと。

やはり現時点で私が個人的に思うのは、仮想通貨に関しては、あまり明るい未来が待っていないような気がします。