おきらく・ごくらく日記

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Canon からもフルサイズミラーレス「EOS R」が発表

つい先日、ニコンからフルサイズミラーレス「Z6」と「Z7」が発表され、当ブログでも記事にしました。
ken-s.hateblo.jp

それから約10日が経ちましたが、Canon からもフルサイズミラーレス「EOS R」が発表されました。


ニコンと同様に、専用のマウント「RFマウント」を新たに設計して採用されているそうです。


新しい「RFマウント」の内径は54mmで、現在のCanon の主要マウント「EFマウント」同じ内径です。
内径が同じなら、わざわざ新設計のマウントにする必要はないような気もするのですが・・・
一応電子端子が8個から12個に増えていることで、通信速度が早まったり、コントロールできる項目が増えたりするそうです。

ただ、ニコンの場合とは違って、従来の「Fマウント」のレンズを、内径の広い「Zマウント」のカメラに取付けると、センサーの一部しか使えなくなったりすると思うのですが、「RFマウント」と「EFマウント」は内径が同じサイズなので、「RFマウント」を採用した「EOS R」で、従来の「EFマウント」のレンズを使っても、センサー全体が使えるので、従来のCanonユーザーであれば、移行がしやすいような気がします。

折角なので、「EOS R」と「Z6」「Z7」のスペックなどを比較してみると

EOS R Z7 Z6
CMOS 3030万画素 4575万画素 2450万画素
AF測距点 5,655点 493点 273点
連写速度 8コマ/秒 9コマ/秒 12コマ/秒
ISO感度 100-40000 64-25600 100-51200
拡張感度 50-102400 32-102400相当 50-102400相当
AF輝度範囲 -6~18EV(f1.2) -4~19EV(f2.0) -4~19EV(f2.0)
EVF 0.5型 約369万ドット有機EL 0.5型 約369万ドット有機EL 0.5型 約369万ドット有機EL
EVF倍率 約0.76倍 約0.8倍 約0.8倍
モニター 3.15型 約210万ドット 3.2型 約210万ドット 3.2型 約210万ドット
サイズ 135.8×98.3×84.4mm 134×100.5×67.5mm 134×100.5×67.5mm
ボディ手ブレ補正 動画電子IS(5軸) イメージセンサーシフト方式5軸補正 イメージセンサーシフト方式5軸補正
質量 約660g(約580g) 約675g(約585g) 約675g(約585g)
価格 23万7500円 44万円前後 27万円前後
発売時期 2018年10月下旬 2018年9月下旬 2018年11月下旬

という感じです。

操作感やAF性能などは実機を触ってみないと分からないので、スペックで表示されている部分だけではどのカメラが良いというような優劣はつけにくいので、現時点では特に感想はなかったりします。

とりあえず、画素的には、「Z6」と「Z7」の間ぐらいですが、価格的には、ニコンの「Z6」「Z7」よりも安くなりそうです。

はたして、どれがより多くの支持を集めるのかは、ちょっと気になっていたりします。



個人的には、今回の新露出モード「Fvモード(フレキシブルAE)」が気になっていたりします。

「Fvモード」というのは、シャッタースピード、絞り、ISO感度を、AUTOもしくは任意で設定できるモードです。
撮影状況に応じて、シャッタースピードのみ設定したり、絞りのみ設定したりということができるようなので、使い勝手が良いのではないかなぁと思っております。

本体には今回初めて採用された「マルチファンクションバー」というコントロールインターフェイスが加わって、タップしたりスライドしたりして操作できるようです。

あと、「RFレンズ」側にズームリング、フォーカスリング以外の第3のリング「コントロールリング」が追加されております。
この「コントロールリング」には、設定によって、絞りやシャッタースピードISO感度などの機能を割り当てることができるそうです。

いつもならフルサイズのカメラにはあまり興味がないのですが、こちらの記事によるとAPS-Cサイズ相当への1.6倍のクロップ撮影ができると書かれております。
dc.watch.impress.co.jp

しかも、EVFに表示される画像も、1.6倍のクロップ状態で表示されるということは・・・
現在使っている APS-C サイズのデジタル一眼カメラと同じように、レンズの焦点距離が1.6倍相当の状態で映像を見ることができるということ。

フルサイズのセンサーだと、100-400mmのレンズが、クロップモードを使えば、160-640mm相当のレンズになるということ。

普段は、等倍のフルサイズセンサーで撮影しておき、野鳥撮影の時は1.6倍のクロップモードを利用すれば、今と変わらない使い勝手になるのではないかと思って、少し興味があったりします。

当然、センサーの一部しか使わないので、撮影した写真の記録画素数は12M相当に減るそうですが・・・

それでも、フルサイズで撮影した写真を後からトリミングするよりも、現場でクロップモードで写真を撮影する方が、使いやすいのではないかと個人的には思っております。
何より、撮影対象が大きく見れるのは、小さい野鳥を撮る際には、かなり重要な要素だと思いますので・・・

あとは、AF速度と精度が、果たしてどのようなものか次第で、野鳥撮影にも使える機材になるかどうかが決まって来るかなぁと。

ただし、最終的には、やはりミラーレスカメラというところで、私自身では恐らく購入には至らないかなぁと思っております。

やはり、イメージセンサーで捕えられる映像しか、カメラを通して見ることができないというのが、私の使い方ではどうしても使えないかなぁと。

以前にも書いたと思いますが、イメージセンサーで捕えられない輝度の映像場合は、全く見えなくなるというのがやはり最大のネックかなぁと。

「カメラ=写真を撮影するための機材」という認識であれば、撮れる画像がそのまま映像として EVFを通して見る事ができるというのは理にかなっております。
しかし、私のようにカメラを双眼鏡代わりに使う人間の場合は、イメージセンサーで捕えられない映像であっても、光学的に見る事ができないとかなり不便です。

双眼鏡を持ち歩けば、恐らく解決することだとは思うのですが・・・
双眼鏡で見た後、カメラに持ち替えて撮影を行うとなると、どうしてもタイムラグが発生してしまいますので。
タイムラグが発生することで、本来だったら撮影できていた野鳥が、撮れずに逃げられてしまうということも十分に考えられますので・・・

イメージセンサーの性能が格段に上がって、人間の肉眼に近いほど輝度の範囲が広がってくれれば、ミラーレスカメラに切り替えても良いと思うのですが、現在のイメージセンサーでは、そこまで到達していないと思うので、やはりまだ光学ファインダーを使ったデジタル一眼レフカメラが必要かなぁと。

ただここに来て、主要なカメラメーカーから一気にフルサイズのミラーレスカメラが発表されたところを見ると、時代は一眼レフカメラからミラーレスカメラへと移行していくのかなぁと思ってしまいます。

となると、私のようなどうしても光学ファインダーが必要だと思っている人間にとっては、かなり困る時代になっていくのかもしれませんね。