本日、例年通りに Appleの発表会が開催され、新しい iPhone他の製品が何点か発表されました。
www.apple.com
iPhone は全部で3機種発表されました。
従来のモデル名の流れだと、「iPhone 7s」「iPhone 7s Plus」となるところですが、命名パターンが変わったようです。
3機種に共通するのは背面の素材がガラスに変わって、国際標準規格「Qi」に準拠したワイヤレス充電に対応したという所。
「iPhone 8」 「iPhone 8 Plus」は前モデルとほぼ同じデザインです。
ディスプレイは従来と同じでIPS液晶。
解像度は「iPhone 8」が4.7インチで1334×750ピクセル、「iPhone 8 Plus」が5.5インチで1920×1080ピクセルと、従来モデルのiPhone 7/7 Plusと変わっておりません。
カラーはゴールド、シルバー、スペースグレイの3色
2017年9月22日から発売開始。
「iPhone X」は従来のホームボタンを廃止して、4辺すべてフレームが狭くなっているデザインで、従来とはデザインが大きく変わっております。
ホームボタンの廃止に伴って、従来の指紋認証の「Touch ID」も廃止され、代わりに顔認証の「Face ID」が採用されているそうです。
ディスプレイも従来のIPS液晶ではなく、有機ELを採用しております。
解像度は5.8インチで2436×1125ピクセルとこれまでよりも大きくなっております。
カラーはシルバーとスペースグレイの2色。
10月27日午後4時01分(日本時間)から予約開始で、2017年11月3日から発売開始。
SIMロックフリーモデルの価格は
iPhone 8 | 64GB | 78800円(税別) |
iPhone 8 | 256GB | 95800円(税別) |
iPhone 8 Plus | 64GB | 89800円(税別) |
iPhone 8 Plus | 256GB | 106800円(税別) |
iPhone X | 64GB | 112800円(税別) |
iPhone X | 256GB | 129800円(税別) |
となっておりますが、日本では各キャリアーがおそらく購入サポートを行うと思うので、実質負担額は少なくなって、今回もまた良く売れるのではないかなぁと。
サイズは、
iPhone 8 | 138.4×67.3×7.3 | 148g |
iPhone 8 Plus | 158.4×78.1×7.5 | 202g |
iPhone X | 143.6×70.9×7.7 | 174g |
ディスプレイサイズの大きい「iPhone X」の方が「iPhone 8 Plus」よりも小さくなっております。
ちなみに、現行モデルのサイズは
iPhone 7 | 138.3×67.1×7.1 | 138g |
iPhone 7 Plus | 158.2×77.9×7.3 | 188g |
で、現行モデルよりも大きくなっております。
今回の発表を受けて、個人的な感想というか意見を。
スペックなどは、発表会の前から漏れ聞こえていた噂とほぼそのままな感じで、情報源がどう考えても Apple社内の人間からのリークだったのではないかなぁと思ってしまいます。
iPhone 8 / 8 Plus については、ほとんどこれまでと変わらないので、特に感想などはありません。
iPhone6 から続く、ダサいデザインをまだ使うのかと言う感想ぐらいです。
「iPhone X」については、いくつか気になるところがあります。
まずは「Face ID」の認識度。
冬場などに手袋をしたままでは利用できなかった「Touch ID」の代わりとしては、便利かなぁと思うのですが・・・果たして認識度はどんなものかが気になります。
一応赤外線カメラなども利用して、暗所でも顔認識しているそうですが、カメラからの映像を解析して判定する以上、光の状態に左右されることはおそらく間違いないと想像できます。
そうなると、光量の違いでの認識度・・・極端に光の少ない暗所や、晴天における逆光状態での認識どがどの程度のものになっているのかというところが引っかかってくるかなぁと。
あと、顔認識で双子の場合や化粧している状態、ヘルメットやマスクをしている状態での認識度合いなども気になります。
それなりに実用できる状態になっているから、指紋認証の Touch ID 機能を省いて、顔認証の Face ID のみ搭載したとは思いますがもし、この部分でユーザーがストレスを感じるレベルでの実装だった場合、ロック解除は1日で何度も行う行動だと思うので、かなり問題が出てくるのではないかなぁと。
まぁ、「Face ID」の精度については、おそらく発売後に入手した多くの人たちが、検証してくれるとは思いますが・・・
フレームが狭くなっているデザインはどことなく Galaxy S8 に似ている印象を受けます。
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昔は、Apple の iPhone がデザインを先行して、それを SAMSUNG が真似たと裁判になったりしていたのですが・・・
最近はスマートフォンのトレンドを作っているのはAndroid陣営のような気がします。
液晶画面の大型化についても、Androidの方が先行していたのを、Apple が iPhone6 / 6 Plusで追従して、さらに今回は SAMSUNG のベゼルレスデザインを真似て・・・
以前のような、Apple 製品の革新性はほとんど見当たりません。
そのうち、SAMSUNG に訴えられてしまうのではないかなぁと思えるほどです。
価格的にも、「iPhone X」よりも「Galaxy S8」の方が安いしベゼルの幅も狭いので、わざわざ「iPhone X」を選ぶ理由にはならないのかなぁと思いましたが・・・
どうしても iPhone が良い人にとっては、今回の「iPhone X」の狭いフレームは良いのかも知れませんね。
あと、背面のデザインは、個人的には一番これは無いなぁと思った点だったりします。
カメラのレンズがが縦に2つ並んでいて、本体から出っ張っているのですが、それがあまりにも取って付けたかのような感じで不格好。
このデザインでゴーサインが出たApple のデザインチームのレベルが恐ろしく低下したとしか思えません。
しかも、それが本体向かって左上に来ているので、バランスも非常に悪く見えます。
どうせ出っ張るなら、いっそのことHuawei「Mate9」 のように中央に配置した方がデザイン的にはしっくりきたのではないかなぁと。
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個人的には iPhone 6 から続く、最近の iPhone はどれも性能(といっても、それほど高性能というわけでもありませんが)を詰め込んだ結果、デザインはこうなってしまいましたという感じで、デザインがないがしろにされているような気がして好きになれません。
昔の iPhone5s ぐらいまでは、デザイン的にも良くできていて、それと同時に性能も悪くないものだったので、購入したい、所有したいという気になりました。
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しかし、iPhone6 から続くデザイン・・・今回の「iPhone X」もそうですが・・・は、個人的にはひどいなぁと思ってしまいます。
スティーブ・ジョブスが生きていたら、おそらくやり直しを命じていたのではないでしょうか。
Apple のリンゴマークを消して、背面だけ見せたら、廉価版の Android と間違ってしまうのではないかと思うのは私だけでしょうか。
以前は、デザインと使い勝手で、iPhone の方が Android よりも優れていたので、私も iPhone を使っておりました。
そこには、確かに Android よりも iPhone を選ぶ理由が存在しておりました。
個人的にも、あまたの Android 端末よりも、iPhone を選ぶだけの価値があると感じておりました。
しかし、iPhone6 以降、デザインに関しては個人的には好きにはなれず、むしろ Android の方に優れていると感じるものがいくつかあったりします。
さらには使い勝手の部分でも、少し前までは、iOS の方が Android よりも使いやすかったと思いますが、今となってはそれほど大差は感じられません。
むしろ、OS のアップデートを執拗に要求して、キャンセルしにくいダイアログを出し続ける iOS の使い勝手の悪さに嫌気がします。
たしかに、安全性を考えれば、常に最新の OSに更新しておく方が良いとは思いますが、アプリの対応状況を考えると、理想と現実は違うのではないかなぁと。
使っているアプリが更新された後、OS のアップデートをしたいと思うのが普通の人の感覚ではないかなぁと。
しかも、毎年のように、大した付加機能もないのに、OSのメジャーアップデートを強要されるのは、正直勘弁してほしいなぁと。
開発者としてはそのせいで毎年のように作成したアプリが動作するかどうかを確認する必要が出てくるので、作業として大変。
利用者としても、普段利用しているアプリが徐々にアップデートをあきらめて、使えなくなってしまうのは困ります。
そういうことを勘案していくと、わざわざ iPhone を選ぶ必要性というか、理由はなくなっているのではないかなぁと。
個人的には、毎年 Apple の発表会・・・新しい iPhone については、期待して見守っております。
Apple ならきっと革新的な機能を提案してくれるだろう、iPhone のデザインも自分の所有欲を満たしてくれるような、すごいものが出るだろうと。
しかし、ここ数年は、その期待をことごとく裏切られていて、今年もまた同じだったかぁという思いが続いております。
以前のようなイノベーションを、Apple に期待するのは間違っているのかなぁと。
発売日に是非入手したいと思えるような洗練されたデザインの iPhoneはもう出ないのかなぁと。
ただ、今回の発表会において、Apple のCEO ティム・クックが
新しいiPhone は次の10年の技術への道を切り開く
と「iPhone X」の事を宣言したようですが、これが今後10年の技術への道と評することで、少なくとも今後10年間は iPhone にイノベーションは期待できないと宣言されたような気がします。
果たして今回発表された iPhone が、多くの人にどう受け止められるのかは分かりませんが・・・
私個人としては、今回発表された iPhone についても、魅力は感じられず、ここ数年続いているガッカリ感のみ残って、全く欲しいとは思いませんでした。
まぁ、私の意見はさておき、おそらく日本では今回もまた売れるんでしょうね。