おきらく・ごくらく日記

野鳥とゲームとデジタルガジェットの日々

auがSIMロック解除の受付条件が変更されるそうです

本日見ていたサイトで、今年の12月1日以降(2017年12月1日)から、auSIMロック解除の条件が変更されるという記事が。
k-tai.watch.impress.co.jp

他社にならって、契約した本人しか SIMロックの解除ができなくなるそうです。

普通に、通信キャリアで契約して、そのまま通信キャリアの回線を利用する人にとっては、あまり影響はないかと思います。

しかし、中古のスマートフォンを扱っているお店や、中古のスマートフォンを入手し
格安SIMを使おうというユーザーにとっては、少し困った事態ではないかなぁと。

auが自分で自分の首を締めているようにも思えてくるのですが・・・

その辺りを少し考えて、私個人の意見として、ちょっとまとめてみることにします。



格安SIMを使う時に、中古のスマートフォンを買って利用するという人は、そこそこいるかと思うのですが、その際に気をつけないといけないのが、契約する格安SIMでその端末が使えるかどうか。

国内でNTTドコモauソフトバンクから発売されている端末は、その通信キャリアでしか使えないように制限されている、いわゆるSIMロック端末がほとんどです。

海外のメーカーや、国内メーカーが発売している一部の端末の中には、SIMフリーと呼ばれる利用する通信回線の制限を受けない端末も発売されておりますが、国内で流通している端末の大半は、使用するキャリアの制限を受けるSIMロック端末だと思います。
[asin:B071FC1G96:detail]

格安SIMを提供している会社は、ほとんどがMVNO(仮想移動体通信事業社)で、大手通信会社から通信回線を借りてサービスを提供しています。

そのため、格安SIM会社が提供している回線が、NTTドコモの回線の場合は、NTTドコモが発売した端末はそのまま利用できますが、au から発売された端末は、そのままでは利用できません。

NTTドコモの回線を使った格安SIM会社の回線で、auの端末を利用しようと思ったら、SIMロック解除という手続きが必要となります。

実際には、各通信キャリアでは、使われているメインの周波数帯が違うので、同じメーカーの同じ機種であっても、NTTドコモのモデルと、auのモデルでは、対応している周波数帯が違っていたりします。
そのため、NTTドコモMVNO回線で、auの端末を使うと、つながりにくいなどの弊害が発生するので、そういった使い方はあまりしなかったりしますが・・・

ただ、グローバルモデルをそのまま通信キャリアのSIMロックをかけただけで発売しているものもあり、その場合は全てのキャリアで同じモデルが使われているので、SIMロックを解除すれば、どのキャリアでも利用できるようになったりします。

日本では一番人気のある iPhoneシリーズなどが、これに当たります。

そのため、大手通信キャリアが発売したiPhone6s以降では、SIMロックを解除すれば、どのキャリアの回線ででも、iPhoneを使うことができるようになっておりました。
[asin:B015RABICQ:detail]

iPhoneの端末自体は、同じものなのですが、発売元の通信キャリアが違うだけで、中古で販売されている端末価格が違っていたりします。
NTTドコモから発売された iPhone の方が、auソフトバンクから発売されたものよりも、中古価格が高くなっております。

NTTドコモの端末が高くなっている理由は、国内の格安SIMが利用している通信回線が、NTTドコモの回線を利用している会社が多いからではないかと思います。

NTTドコモの端末さえ入手すれば、国内の格安SIMのほとんどの会社で利用できるということに起因しているようです。

ただ、iPhoneに関して言えば、先も書いた通り、どのキャリアのものでも中身は同じ。

SIMロックを解除すれば、どのキャリアの回線でも支障無く利用することができます。
SIMロックの解除には、各社とも3000円程度の手数料が必要となります。

ということは、中古のiPhone を購入する場合、ドコモの端末と それ以外のキャリアの端末で、価格差が3000円以上ある場合は、ドコモの端末を買うよりも他のキャリアの端末を買って、SIMロックを解除した方が安上がりということになります。

ところが、SIMロックの解除の条件がキャリアごとに違っていて、これまでは NTTドコモソフトバンクの端末については、その端末を購入した人だけが SIMロックの解除をできるようになっており、中古で端末を買ったり、知人から譲り受けたとしても、SIMロックの解除をするのが難しかったりします。

それに対して、auは、誰が端末を持ち込んだとしても、手数料さえ支払えばSIMロックを解除してくれていたので、その辺の知識がある人は、auiPhoneを買って、格安SIM回線で運用するということをしておりました。

かく言う私も、auの iPhone6s をSIMロック解除して、NTTドコモ回線を利用している格安SIM会社のIIJmioを使っておりました。

しかし、今回の解除条件変更で、来月からはそれができなくなります。

販売している端末が、どれも元のキャリアでしか使えない端末になってしまうことになるので、NTTドコモの端末はドコモの回線でしか利用できなくなり、auの端末はauの回線でのみ利用できる状態。
格安SIMが提供している回線は、そのほとんどがドコモの回線。
auの回線を使っている会社はドコモの回線の会社よりもかなり少なく、ソフトバンクの回線に至ってはさらに少ない状態。

なので、中古端末を買う時には、ますますドコモの端末を買う人が増えることに。
すなわち、ドコモの端末の需要が上がって、その他のキャリアの端末の需要が減ってしまうことに。

おそらくそれは買取価格にも影響すると思うので、ドコモの端末は買取価格が上がって、SIMロックを解除していない auの端末の買取価格はかなり下がるのではないかなぁと。

さらに言うと、au回線を利用した格安SIM会社であっても、VoLTE対応のSIMを利用する場合は、SIMロック解除が必要な会社も存在しています。
iPhone7以降の端末は、VoLTE対応のSIMしか使えないので、auSIMロック解除されていない端末が使える格安SIMは、さらに絞られてしまうのではないかなぁと。
[asin:B01MTW5KO9:detail]

もしかしたら、SIMロックを解除していない auの端末は、需要が下がって、買い取ってもらえない可能性も出てくるかなぁと。

まぁ、MVNO回線提供のかなり少ないソフトバンクの端末が、今でも中古ショップで売られていることを考えれば、買い取ってもらえないということはないのかもしれませんが、需要と供給を考えると、au端末の買取価格は、従来よりも下がって行くのではないかなぁと思います。

使わなくなった端末を中古ショップに売ろうと思った時に、NTTドコモの端末の方がauソフトバンクの端末よりも高く買ってもらえるとなれば、回線契約時の選択肢としては不利にならないかなぁと。

実際には、MNPや新たに回線契約をする時に、解約する際の端末の売値や使い道を私のように気にする人はそれほどいないのかもしれません。
家や自動車といった大きな買い物ではないので、売値を考えてものを買うということをする人はほとんどいなくて、私が気にしすぎているだけかもしれませんが・・・
ただ、私の場合は、やはり同じ機種を買うとなれば、できれば価値の高い方(需要が高い方)を選びたいかなぁと。
そうやって出口のことを考えると、回線を新たに契約する時には、auソフトバンクよりも、NTTドコモと回線契約して、端末を手に入れておく方が後々有利なのかなぁと思ってしまいます。

とりあえず、今月中(2017年11月30日まで)であれば、auの端末は誰でもSIMロックを解除できる状態にあるので、もし中古のiPhoneを買う予定のある人は、auの端末がNTTドコモの端末よりも3000以上安ければ、auの端末を買って お店で SIMロック解除してもらうことを考えても良いのではないでしょうか。