一部で話題になり、一時期パッケージ版にプレミアム価格がつくほど品薄だった稲作アクションゲーム「天穂のサクナヒメ」。
個人的にはプレイしたいと思い、購入しようと思ったら完全に売り切れ状態。
ダウンロード版であればいつでも入手できるのですが、Nintendo Switch の場合、本体の増設ストレージが miniSDカードなので、容量的にはあまりダウンロードソフトが入りません。
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容量のやりくりのことを考えると、ダウンロード版を入手するよりは、パッケージ版を入手したいので、購入を当面見送っておりました。
そのNintendo Switch「天穂のサクナヒメ」のパッケージ版が再販されたのか、通常価格で売られていたので入手してプレイを開始。
そして昨日、無事にクリアいたしました。
ということで、プレイした個人的な感想をメモとしてまとめておきます。
記事中にネタバレとなる内容が含まれている可能性もあるため、読まれる際にご注意ください。
雑感
稲作パートで作った稲の出来によって、プレイヤーキャラクターのステータスが強化されるという仕組みは面白いです。
アクションパートは羽衣での移動や、軽快な攻撃モーションなど、プレイしていて気持ちが良く、使うほどに強化される技も良い感じです。
途中で出てくる大きなボスキャラクターとの戦闘なども、楽しめました。
ただし、ステージ攻略中にも時間は経過するので、田んぼの状況はアクションパートをプレイしていても裏では刻一刻と変化していきます。
そのため、アクションパートをプレイしていても、田んぼの状態が気になってしまい、気もそぞろ状態。
ステージ攻略を優先するべきか、稲作りを優先するべきかで、悩ましいところです。
個人的にはコメ作りについては一切の知識がなかったので、今作を通じて、ざっくりとした流れを知れたのはよかったかなぁと。
ただ、ストーリー進行の途中で、それまで育成していたステータスが一気に下がってしまうような流れについては、後から回収できるとはいえ、正直厳しくて一瞬プレイに萎えました。
あと、最後のボス戦になって、その戦闘でのみ追加される新しい操作と、ほぼ即死決定の攻撃が入ってくるのは勘弁して欲しいかなぁと。
その辺を除けば、ストーリーとしても楽しめましたし、ゲームとしても十分に面白かったので良作ではないかなぁと思っております。
稲作パートについて
一年を通じて、稲作をしつつ、ステージを攻略するというのがこのゲームの流れです。
ステージの攻略はアクションパート、コメ作りはシミュレーション要素という感じの作りになっております。
プレイヤーが育成した稲の出来に応じて、プレイヤーキャラクターのステータスが変動します。
出来上がった稲の味や香りといったステータスが、プレイヤーキャラクターの力や神気といった能力値に直結します。
プレイヤーキャラクターの特定のステータスをあげたいと思えば、それに対応した稲作りを目指せば、狙って上昇させることもできたりします。
冬場の土づくりにはじまって、種籾の選別、田植えに田んぼの水量や温度の調整や雑草抜き、どんな肥料を与えるのかなど、農家さんの苦労が少し分かったような気がします。
田植えや種籾選別、脱穀などいくつかの工程でプレイヤーには決まったボタン操作を要求されます。
終了するまで同じ操作を繰り返すことになるので、作業感を強く感じることもありました。
しかし、ゲームの進行によって新しい器具が作り出され、少しずつ簡素化・高速化されていくので、多少はましになりますが、ゼロにはなりませんでした。
ゲーム中に入手できる農書には、稲作のヒントが書かれているので、それらを読みながら、どういう稲作りを目指すのかを考えることもできます。
ただ、一度上昇したパラメータは、プレイした限りでは下がることはないようなので、上昇する値をいかに効率よく上げていくのかが重要なのではないかなぁと思います。
(ストーリーの流れで、一度ガクッと下がってしまうことはありますが・・・)
稲作でより良いものを作るには、工程ごとに試行錯誤でやり込む必要があると思いますが、個人的にはそういう突き詰めるようなプレイは苦手なので、なんとなくプレイするだけでした。
(レースゲームのタイムアタックなど、同じことをより効率よく進めるようなやり込みプレイが、個人的には苦手なので)
アクションパートについて
羽衣を伸ばしてジャンプでは届かない高いところや少し距離があるところへ移動できるのは、プレイしていて気持ちが良いです。
また、羽衣は敵に当てて敵の後ろに回り込んだり、敵のステータス低下や攻撃に使える羽衣技も用意されております。
速い攻撃と強い攻撃で連続攻撃したり、敵を打ち上げて上空で追撃できたりと、攻撃部分のアクションについても爽快感があります。
さらには、稲がある程度育つことで、武技を習得できます。
武技を習得すれば、その技を絡めた連携攻撃も出せて、プレイしていて非常に楽しいゲームでした。
また、習得した武技は使うことでレベルが上がり、より強力に育てることができます。
個人的には、武技はよく使ったのですが、羽衣技についてはあまり使いませんでした。
あと、最終ボス戦のみ、それまでの操作に追加して新しい操作が加わります。
羽衣技を出す時に使うRキーと、武技を出す時に使うAキーの同時押しなので、タイミングがずれると、羽衣技で移動してしまったり、武技が発動してしまったりして、即死コースを免れないことになります。
ストーリーというか、システム的には確かに「R+A同時押し」の操作がしっくりと来る行動ではありますが、それまでのプレイで慣れていた手の操作感としては、かなり厳しめでした。
武器について
武器は速い攻撃で使用する武器(片手武器)と、強い攻撃で使用する武器の2種類を装備できます。
武器以外に笠や衣などの防具も装備できます。
武器ごとに攻撃力や付加されている特殊能力が異なっており、一度作るステージ攻略中以外はいつでも装備変更できます。
武器を作るには、素材を集める必要があるため、それを集めるためにステージを周回することもありました。
武器ごとの特殊能力(真価)は、開放するために達成すべき条件が設定されており、その条件を達成すれば、武器固有の特殊能力が発動されます。
それ以外にも「枝魂」と呼ばれる特殊能力(真価)のアイテムがあり、武器に空きスロットがあれば、「枝魂」をはめることでその特殊能力を発動させることができます。
「枝魂」の付け替えぐらいが、カスタマイズ要素という感じです。
ストーリーについて
ゲームの進行に合わせて、イベントデモでストーリーが進行していきます。
デモではキャラクターのサイズがそこまで大きくはないのですが、モーションだけでなく表情までちゃんと変化しており、見ていて非常に楽しめました。
特に主人公のサクナヒメの表示がコロコロ変わるのは、見ていて可愛らしく感じます。
最初は大丈夫かなぁと思えるほどのわがままで自分勝手な主人公のサクナヒメが、ゲームが進むにつれて徐々に立派に育っていくストーリーは見ていて楽しめました。
登場するキャラクターのバックグラウンドについても、ゲームの途中で少しずつ語られ、感情移入しやすくなっており良かったと思います。
毎晩収穫した米を始め、ステージ中で入手できる材料を使って、NPC達との夕食を摂ります。
その夕食のシーンでも、さまざまな会話が行われるので、より深くキャラクターのことを知ることができました。
(夕食の献立によって、プレイヤーキャラクターのパラメータが一時的に上昇するので、ステージ攻略の際に献立を考える必要がある場合もありました)
個人的には、最終ボスとの戦いの前に、一緒に過ごしていたNPC達が主人公を送り出してくれるデモイベントが、非常に嬉しくて、一番好きな演出でした。