おきらく・ごくらく日記

野鳥とゲームとデジタルガジェットの日々

PS4「DEATH STRANDING(デスストランディング)」をクリアしました

ステルスアクションゲームの人気ゲームとして有名なタイトルにコナミの「メタルギア」シリーズがあります。

その「メタルギア」シリーズを手がけたクリエイターの小島秀夫氏がコナミから独立し、最初に手がけた作品として一時期話題になっていたPS4「DEATH STRANDING(デスストランディング)」。

個人的には少し興味があったものの、積極的に情報を集めていなかったこともあって、ゲームの内容がいまいちわからない状態。
そのうちいつかはプレイしようかなぁと思っていたところ、プレイステーションストアーでのセールがあったので、ちょうど良い機会かと思って購入。
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そして、先日PS4Assassin's Creed Odyssey(アサシンクリードオデッセイ)」をクリアした後からプレイを開始。
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本日ようやくゲームをクリアいたしました。
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プレイ時間としては46時間ほどでした。

プレイした結果、個人的な感想としては、全体的には微妙な出来かなぁと。
好きな人には刺さるのかもしれませんが、私としてはあまり楽しめなかったかなぁと。

とりあえず、クリアしたので、いつものようにざっとした感想を記載しておきます。
ただし、あまり良い感想ではないので、この作品が好きな方は、気分を害される可能性もございますので、読まれない方がよいかもしれません。

また、ネタバレになるような要素も含まれている可能性がございますので、そういうことが嫌いな方もこの先に進まれない方が良いと思います。


ゲームの概要

ゲームの内容としては、荷物の配達ゲームです。
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荒野となった未来のアメリカ大陸にいくつかの拠点があり、大陸の東側から西側へ横断しながらその拠点の間を依頼された荷物を届けるという内容です。
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プレイヤーが荷物を届けた拠点には、「カイラル通信」という通信網が展開され、通信網が展開された拠点では、アイテムの作成や装備品への電力の補給、ファストトラベルなどができるようになります。
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また、拠点に到達することで、そのエリア内で、他のプレイヤーが建設した建設物なども利用できるようになります。
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プレイヤーの移動手段は最初は徒歩のみで、ゲームの進行に応じてバイクやトラックなどが使えるようになります。

徒歩の際にも、移動を手助けしてくれるアクティブスケルトンと呼ばれる補助装置を装備したり、
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フローターと呼ばれる荷物運搬用のキャリアなども使えるようになります。
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プレイヤーはフィールド上に冒険の役に立つ建設物を作ることができ、作った建設物はインターネットを経由して、他のプレイヤーと共有することができます。
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フィールドの地形には険しい山や川、岩などが存在しており、プレイヤーの移動の際の障害物となります。
また、「BT」と呼ばれる見えない敵や、「ミュール」と呼ばれる荷物を奪いにくる敵、プレイヤーを殺害しようとする「テロリスト」なども登場し、それらを武器で倒したり、かわしたりしながら、マップを踏破していきます。
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プレイヤーの血液量がHPのような役割を果たしており、転倒や落下などのダメージを受けたり、敵から攻撃された際には血液量が減少します。
さらには、見えない敵のBTに対抗する武器にもプレイヤーの血液を利用するため、血液袋などを常備しておく必要があったりします。

雑感

あくまで個人的な意見ですが、難解な設定と世界観を説明するための陳腐で冗長なストーリームービーと、通常の行動をわざわざ面倒臭くし、それをゲーム性としてしまったような作品でした。
一通り最後までプレイしたのですが、ストーリーとしては盛り上がりもなく、ゲームのレベルデザイン的にもずっと抑揚のない平坦な感じだったため、プレイ後に印象に残る部分がほとんどなかったかなぁという感じです。

荷物を届けるためのルートを自身で計画し、移動先で徒歩では移動が困難な崖や川などの障害を、あらかじめ持ってきた梯子やロープを使って克服したり、遭遇した敵と戦ったりするのは、それほど悪くはありませんでした。
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ただ、徒歩で移動する時には平坦な道であっても時折バランスが崩れるので、転倒しないように指示されたボタンを押して耐える必要がありますが、ただ移動の面倒臭さが増えただけで、それ自体がプレイして面白いゲームになっているといわけではありませんでした。

さらには、至る所に短い動作演出が入り、プレイを進行させる時のテンポを悪くしております。
例えば、依頼を受けて荷物を受け取ると、その荷物を持ち上げる演出が入ったり、不要な荷物を捨てる時に立ち上がるような演出が入ったり。
短い演出ではありますが、それが頻繁に発生し、それが蓄積することで、プレイ時間の中では結構な割合を費やしているような気がしました。
「BT」の出現エリアに入った時の動作演出以外は、ほとんど必要ないかなぁというのが個人的な感想です。
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画像については、フィールド上のオブジェクトや、イベントムービーでの人物など、全体的に非常に現実っぽい感じで、よくできておりました。
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ただ、マップ自体はどこに行っても同じような荒野が続くので、新しい場所に到達しても感動はあまりなく、マップ上のいろんなロケーションを訪れてみたいという気にはなりませんでした。
一応、雪山などもあるのですが、ロケーション的には荒野とそんなに変わらない印象です。
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また、マップ上に配置されたイベントなどもないので、拠点と拠点の間以外のマップについては、ほとんど踏破する必要がありませんでした。

それでも、拠点の間を荷物を運ぶために、より最適化するために必要な施設を作ったり、古い国道を復活させるために資材を運んだりするのは、作業感はありますが、自分で何かを作っている感じはあってよかったかなぁと。
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また、荷物を配達した拠点が徐々に増えていくことで、アメリカ大陸が繋がってファストトラベルできるポイントが増えていくのは、占領していくような感じて楽しめたかなぁと。

ストーリーについて

未来のアメリカが舞台となっているものの、このゲーム独自の世界観や設定が用意されており、それらを把握できるのは、ゲームを最後までプレイしてようやくという感じでした。
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ゲームのメインストーリーも、その設定を説明するために作られたような感じで、物語としてはほとんど起伏もなく、淡々と進んであまり面白くありませんでした。
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ストーリーはイベントムービーや、ホログラムによる会話で進行するので、制作時の労力はかかっているのではないかと思いますが、それらについても世界観の説明的な内容が多く、キャラクター自体の個性をあまり感じられませんでした。
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さらには、ゲームの途中で見せられた断片的なイベントムービーを、エンディング付近で再び別のアングル(立場)でまとめて見せられるという冗長さに至っては、プレイヤーの理解力を信用していないのかなぁとさえ思えました。
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いずれにしても、個人的には設定を説明するためのストーリーとそれにまつわるムービーを見ている時間が長すぎて、しかもそれが退屈でしかありませんでした。
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荷物の運搬と移動について

個人的には、歩行時に平坦な道であっても発生するバランスを保つための操作は面倒くさいだけで面白くないと感じました。
さらには実際の操作に応じて、バランスが崩れるというわけでもなく、ランダムで定期的にバランスが崩れるイベントが発生しているような感じでしたので、納得感も薄いと感じました。
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「石を踏んだら躓きそうになる」「荷物が重かったらバランスを崩しそうになる」というのは、現実に存在することではありますが、それらをゲームの中で体験したいかと問われると、全くやりたくないかなぁと。
与えられた障害を、プレイヤーの能力で克服していくという部分においては、崖や川といった地形的な障害だけで十分ではないかなぁと。
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徒歩以外にも、バイクやトラックで移動したり荷物を運搬することができます。
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地形的に荒地が多いので、移動するにはある程度の操作テクニックが必要になってきますが、移動手段としては操作していても楽しいと思える部分ではありました。

あと、ファストトラベルで拠点間の移動ができるのですが、持っていた荷物と一緒に移動できないのはゲームシステム的に仕方がないと思いますが、装備まで持っていけないというのは(設定上は仕方がないことではありますが)いちいち移動先で装備を全て作り直したりする必要があるので、面倒臭いと感じました。

敵について

プレイヤーを攻撃してくる敵は大別すると、持っている荷物に反応する「ミュール」、プレイヤー自身を攻撃してくる「テロリスト」、プレイヤーをあの世(?)へ連れて行こうとする「BT」の3種類が存在しております。
いずれも、プレイヤー(もしくは荷物)を検出されない限りは、戦闘になりません。

「ミュール」と「テロリスト」は、それらが活動する縄張りが決まっており、そこに入って、敵のセンサーに引っかかることで、一斉に的が集まってきます。
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素手や持っている武器で攻撃すれば、無力化できます。
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彼らは荷物を持っているので、倒せばその荷物(素材や武器など)を拾って入手できます。

「BT」は、雨が降っているところに出現する幽霊のような敵です。
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音に反応するため、しゃがんで移動したり、近い時には息を止めることで、見つからなくなります。
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「BT」は通常は見えにくく、プレイヤーが装備しているセンサー(オドラデク)の反応から、存在を検知する必要があります。
素手や通常の武器ではダメージを与えられません。
主人公の血液がついた銃弾や、血液グレネードなどで攻撃することができます。
「BT」に発見されると、周囲の地面がタール化し、そのタールの中から人型の「BT」が出現し、プレイヤーを転倒させようと移動を邪魔します。
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タール化した地面の範囲を抜けると、襲われることはなくなります。
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しかし、プレイヤーが転倒させられると、動物型の巨大な「BT」のところまで引きずって運ばれ、戦闘に突入します。
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それぞれで特徴があるのはプレイしていてメリハリがあるので良いと思いました。
ただ、武器を持っていない状態で「BT」と対峙するとなると、タールで移動速度が遅くなる上、動物側のタールは非常に広いので、プレイするのに面倒くささを感じてしまいました。
倒す場合も、多くの弾薬が必要になるので、かなり面倒くさい感じです。
面倒臭い敵を倒しても、入手できるのは「カイラル物質」と呼ばれる素材だけなので、戦うことのメリットがあまりない感じです。
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この辺は、できれば戦闘の面倒臭さと、倒した時のメリットのバランスを合わせて欲しかったかなぁと思いました。

ストーリー上で強制的に何度か「BT」と戦わされるのですが、こちらは純粋な戦闘イベントということで、移動時の遭遇の時よりはストレスは感じませんでした。
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建設について

建設装置というアイテムを使えば、マップ上にプレイヤーの助けとなる建設物を作ることができます。
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建設物には、乗り物の電力を供給してくれる発電機や川を安全に渡ることができる橋、
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血液や弾薬の補給ができるプライベートルームを利用できる「セーフハウス」などがあります。
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旧国道を復活させることができれば、平坦な道を敵を気にせず、移動することができるようになります。
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建設物は、インターネットを経由して、他のプレイヤーのフィールド上にも生成されます。
プレイヤーのフィールドにも、カイラル通信がつながったエリアであれば、他のプレイヤーの建設物が出現し、利用することができます。
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個人的にはマップを踏破する過程で、これらの建設物を作るのが非常に面白いと感じました。
建設物には、「いいね」を送ることができ、作った建設物が他のプレイヤーから「いいね」をもらえると、承認欲求が満たされて嬉しくなります。
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個人的には、「ジップライン」が一番気に入っている建設物でした。
1つだけでは全く役に立ちませんが、「ジップライン」を2つ以上建てれば、間に障害物がない限りは「ジップライン」の間を高速で安全に移動することができます。
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険しい山道を踏破しながら「ジップライン」を設置して、本来は面倒臭い山道の移動を省力化するのが楽しめました。
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