先週の日曜日に淀川にて撮影した野鳥の写真を公開しました。
ken-s.hateblo.jp
その際に、アップした写真で気になったことがありました。
写真の特定の場所に、黒い影のようなものが出ていたのです。
特に、空抜けの写真にそれが目立っており、じっくり見ると、ほぼ全ての写真で、同じところに黒い影が出ておりました。
例えば、以下のカワウの写真。
これだけでは、ちょっとわかりにくいかもしれません。
チョウゲンボウの写真と合わせてみてもらうと分かりやすいのではないでしょうか。
さらに分かりやすくするために、目立つ部分に赤丸を入れてみました。
最初見つけた時は、小さな虫が写り込んだのではないかと思ったのですが、さすがに別のタイミングで何枚も撮影した写真の同じ場所に虫が常に写り込むとは思えません。
すなわち、撮影機材側に写り込む原因があるということになります。
ゴミの原因の確認
まずはレンズに付着したゴミではないかという疑問を持ちました。
確認のために、まずは野鳥の写真を撮影した EF 100-400mm f4.5-5.6L IS USM でテスト撮影。
パソコンのモニタに白い画面を映し出します。
私の場合は、ブラウザを起動した際に表示される空白ページを表示して、それを撮影しました。
※ブラウザの設定によっては、最初に空白ページが表示されない場合もありますが、ブラウザの環境設定で起動時のページ表示に「空白ページ」を使う設定にすれば、真っ白なページが表示されます。
カメラを構えて、フレーム一杯に白い画面が入るようにして、画面を撮影します。
ちなみに、撮影する際には、絞りをできるだけ絞って撮影した方が、ゴミが見つけやすくなります。
上の写真は、f32で撮影しております。
ISOも低めに設定した方がノイズが乗りにくくなるので、ゴミを見つけやすくなります。
続いて、レンズを交換して EFS 18-55mm f3.5-5.6 IS STM に付け替えます。
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レンズ側にゴミが付着しているなら、レンズを交換すればゴミは写らないはずですが・・・
私の場合は、見事に同じ場所にゴミが写り込んでしまっています。
これは、すなわち、レンズ側にゴミが付着しているのではなく、カメラ側のセンサーにゴミが付着している状態です。
私のデジタル一眼 EOS KISS X7 には、一応電源を入れた際には、センサーのゴミを掃除するセンサークリーニング機能がついているのですが、今回のゴミはその機能では落とせないもののようです。
このまま放置してしまうと、以降の全ての写真に影が写ってしまうので、センサーの掃除を行うことにしました。
今回、利用したのは、ブロワーのみです。
センサーの掃除で検索すると、無水エタノールなどを利用して、センサーを掃除する方法などもあるようです。
デジ一眼の悩ましいゴミ問題
しかし、直接センサーを触るのは怖いのと、無水エタノールなど家にはないので、ブロワーのみで除去することにしました。
センサー掃除の下準備
きれいな部屋の中で作業を行います。
部屋の中にほこりが舞っているような状態であれば、新しいゴミがセンサーに付着してしまいますので、止めておく方が良いかもしれません。
- 最初に、本体に付着しているゴミをブロワーなどで吹き飛ばします。
センサーに新しいゴミが付くのを防ぐために、ざっと本体をブロワーで吹き飛ばします。
- 本体からレンズを取り外し、ミラー部分をブロワーで掃除します。
レンズを取り外した状態で、ミラーボックス付近のほこりやゴミを吹き飛ばします。
とりあえず、センサーを掃除する前の準備段階はこれで完了です。
本体の電源を入れて、以下の作業に続きます。
EOS シリーズの場合
EOS シリーズには、センサークリーニング用の設定があり、その設定に入れば、ミラーアップ状態が続いてそのままセンサーの掃除を手作業で行えます。
- メニューボタンを押して、メニューを表示し、設定機能の3番目のメニューにある「センサークリーニング」を選びます。
- 「手作業でクリーニング」を選びます
- 「OK」を選ぶと、ミラーアップ状態になり、センサーが見える状態になります。
この時、新しいゴミが付着しないように、カメラを下向きにしておくことをおすすめします。
解除するには、電源スイッチをオフにすると、センサークリーニングモードが終了し、ミラーが下ります。
センサークリーニングの設定がない場合
他のデジタル一眼カメラで、センサークリーニング用に常時ミラーアップできる設定がない場合の作業方法です。
- 撮影モードを「M(マニュアル)」に変更します。
- シャッタースピードを「バルブ(BULB)」に切替えます。
※EOS KISS X7 の場合は、シャッタースピードを下げていけば(落としていけば)、「BULB」の表示になります。
- シャッターボタンを押し続けると、センサーが見える状態になります。
バルブ状態なので、シャッターボタンを押し続けると、ミラーが上がり、センサーが見える状態となります。
この時、新しいゴミが付着しないように、カメラを下向きにしておくことをおすすめします。
イメージセンサーの掃除
イメージセンサーが見える状態になったら、カメラを下向きにしておきます。
カメラを下向きにするのは、新しいゴミがセンサーに付着するのを防ぐためです。
- ブロワーを使ってセンサーに付着しているゴミを吹き飛ばします。
何度かブロワーで風を送ることで、そのうちゴミが取れると思います。
この時、ブロワーを近づけすぎて、センサーに当たらないように細心の注意を払ってください。
その後、再びレンズを装着して、パソコンモニターに白い画面を映して撮影し、ゴミの状態を確認します。
確認して、まだ残っているようであれば、再びセンサーを掃除するということを繰り返します。
センサーの掃除完了
とりあえず、ブロワーで掃除し、ゴミの状態を確認という作業を何度か繰り返しましたが、かなり手が疲れてしまいました。
それでも結局は右下の方に取り除く事ができない小さなゴミが残ってしまいました。
ブロワーだけで掃除すると、手も疲れるし、この辺が限界かもしれません。
一瞬掃除機で吸ってしまえば・・・という考えも脳裏をよぎりましたが、危険そうなので、止めました。
それでも気になっていた大きめのゴミは取れているので、とりあえずは掃除完了ということで。
ブロワーでの掃除の代わりをしてくれる、こんな便利な道具も売られているようです。
[asin:B00PAK4H7W:detail]
これがアリなら、掃除機もアリなんじゃ・・・やっぱり止めておきます。
さらに、ブロワーでは除去できないゴミを取り除くために、各社からイメージセンサーのクリーニングキットも販売されているので、それらを使えば、もう少しきれいに掃除できるかもしれません。
ただ、直接センサーを触ることになるので、少々不安ではありますが・・・さらには、メーカーのサービスに持ち込むという手もあります。
cweb.canon.jp
しかし、費用が発生するのと、持ち込む手間を考えると、とりあえずは今回紹介したブロワーでの掃除ぐらいでも良いのかなぁと。
今後大きめの取り除けないゴミが出てきたら、持ち込むことも考える必要があるかもしれません。