おきらく・ごくらく日記

野鳥とゲームとデジタルガジェットの日々

Canon「PowerShot G3 X」を触ってきました

先日発表されて、野鳥撮影に使えるかが気になっておりましたCanonPowerShot G3 X」。

Canon の梅田のショールームにて、実機が展示されていることを知り、本日早速触ってきました。

購入するなら是非一緒に欲しいと思っていた EVFも展示機に付いていて、試すことができたので、その感想を。

実際にショールームでは、同じくこの機種を触りたい人が多かったので、触れたのは5分少々でしたが、個人的に気になっている部分は確認できました。

ただし、この感想はあくまで発売前に設定関係も確認しながら、5分程度触った時点でのものです。
主に撮影の操作に関するもののみで、発売前の展示機ということで、データを持ち帰れませんでしたので、撮影した写真の出来については、勘案しておりません。

さらに、触っている間に設定関係を探しきれていないため、操作的にできることを出来ないと記述している可能性もあることをご了承の上、お読み頂ければ幸いです。



結論としては、現在のEOS Kiss X7+EF 100-400 F4.5-5.6 L IS USMの野鳥撮影セットを完全に置き換えることは無理という判断となりました。

おそらくサブ機というか、雨天時などに使用するセットとしては、防塵防滴もあるので、ありかなぁという感じです。

ただし、同じように妥協するのであれば、価格的なものを考えて、CanonPowerShot SX60 HS」を買う方が良いかもしれません。

あくまで、野鳥撮影に限って言えばということですので、他の用途の場合は、この限りではありません。

では、以下に個別で私個人の感想を羅列させていただきます。

オートフォーカスについて

いつも野鳥撮影時の設定である、「ONE SHOT」で、中央の測距点のみでピントを合わせる設定にしている場合の話です。

まずは気になっていたピントの精度と速度についてですが、速度については、悪くない感じでした。
それなりの速度でピントが合うので、許容範囲かも。

しかし、精度については、イマイチな感じ。
色々なものにピントを合わせてみましたが、ピント合わせを途中で諦めることがありました。
被写体と背景の色が似ている時には、結構ピント合わせを放棄する頻度が高いように思えました。
あと、測距点の中に距離の異なる対象物がある場合にも、どちらにピントを合わせて良いかわからずに、放棄するようなことが何度かありました。

しかも、ほとんど粘ることなく、早々にに諦める感じです。
まぁ、いつまでも粘られてピントが合わないよりも良いかもしれませんが、ちょっと諦めが早いような気もしました。

おそらく、野鳥撮影のような、枝や葉っぱが多い状況では、ピントが合わないことが多く発生しそうな感じ。

ただ、レンズの鏡筒部分のスムーズリングで、ピントをマニュアルで合わせることができるので、何とかリカバリーできないこともないかなぁと。
ただし、スムーズリングのトルクというか、回した時の焦点の変動がかなり遅い感じだったので、大きくピントが外れた時は、厳しいかもしれません。

回転角度に対して、焦点の変動量を調整できる設定は、見つけられませんでした。

ズーム速度について

ズームはズームレバーを使ってのみ行えるようです。

設定的に鏡筒部分のスムーズリングでできるようになるかは分かりませんでしたが、メニューをちょっと見た限りでは、発見できませんでした。

ズーム速度は、ネオ一眼と呼ばれるタイプのコンパクトデジカメの中では、まぁまぁ早い部類だと思います。

ただ、普段使っているデジタル一眼の操作と比べると、当然ですが、やはり厳しいですね。

EVFについて

あと、EVF はかなりきれいです。

ネオ一眼と呼ばれるタイプのカメラの中では、トップクラスの見やすさではないかなぁと。
映像の遅延も、ほとんどないように見えました。

まぁ、Canonのミラーレス「EOS M」シリーズでも使えるものなので、普通のネオ一眼に標準で装備されているものよりは、良くて当然といえば当然かもしれませんが・・・

マニュアルフォーカス時に、標準画像を2倍にして、ピント合わせのサポートをしてくれるのは、デジタル一眼のOVFとはちがって便利な感じです。
※設定でフォーカスアシストはオフや4倍の設定にも変更できるようでした。

しかし、撮影中(記録中)に完全にブラックアウトしてしまうのが、やはり慣れません。
体感的に、 OVFよりも、暗くなっている時間が長いようにも思えます。

あと、連写すると、その間ずっとブラックアウト状態なのが、動体撮影ではネックになりそうな感じ。

OVFの場合は、ミラーのアップ・ダウンのタイミングで、撮影中の被写体の状況がわかるのですが、EVFの場合は完全にブラックアウトするので、動きの素早い野鳥が、ファインダー内に収まっているかどうかを連写の途中で確認できないのは、少々厳しいかなぁと。

狙っている被写体が写っていないゴミ写真を大量に生産してしまいそうです。

というか、手持ちで600mmのレンズをビューファインダーなしで、液晶だけでぶれずに撮影するには、どういう構え方をすれば良いのか、分かりません。
EVF は、標準装備として本体に付けておく方が良かったのではないかなぁと思います。

親指AF はない?

あと、ざっと見た限りでは、親指AFの設定が見当たりませんでした。
もしかしたらメニューの奥にあるのかもしれませんが、触れる時間が短かったので、探しきれませんでした。

普段親指でAF操作している身としては、少々きびしいかなぁと。

結論

主に上記の様なことを勘案した結果、現時点ではメイン機としても、サブ機としても購入は見合わせるということになりました。

この結論は、あくまで私が野鳥撮影で利用することを前提とした結論です。

多くの方にとって、また異なる使い方があれば、もしかしたら違う結論になるかもしれません。

また、「現時点では」ということであって、もし状況的に今と異なる状態になれば、ネオ一眼タイプのカメラの中では、最優先の購入候補となります。

例えば、価格が大幅に下落するとか、現在利用しているメインの野鳥撮影セットが使えない状況になるとか・・・

ただ、現時点で購入しなければ、EVFがセットされたKIT は、買えないと思うので、EVF は別売りのものを購入するしかなくなるとは思いますが・・・